現在の状況(2026年3月13日時点)
米・イスラエルとイランの紛争は、2026年2月28日に始まった直接的な戦争(Operation Epic Fury)として進行中です。米国とイスラエルは約900回の同時空爆でイランのミサイル・ドローン施設、核関連サイト、空防、軍事インフラを標的とし、最高指導者アリ・ハメネイ師を殺害しました。イランはこれに対し、中東全域の米軍基地・イスラエル・石油施設へのミサイル・ドローン報復攻撃を繰り返していますが、能力は大幅に低下(報復攻撃90%減、残り発射機100〜200基程度と推定)。
最新の動き(3月13日)では、イランが北部イスラエル住宅地にミサイルを撃ち込み、イスラエルはテヘランへの新空爆を実施。新最高指導者となったモジタバ・ハメネイ師は「ホルムズ海峡封鎖継続」を宣言し、報復を続けています。死者数はイラン・レバノン・イスラエル合わせて2,000人超、石油価格は1バレル100ドル超に急騰、ホルムズ海峡経由の石油輸送が実質停滞しています。トランプ米大統領の発言は「戦争はもうすぐ終わる」と「まだ勝ち足りない」の間で揺れています。
今後の見通し
専門家分析(Guardian、Oxford Economics、ISWなど)では、数週間〜最大2ヶ月程度の短期激化が最も現実的とされています。イランのミサイル・核能力はすでに大きく損なわれており、報復力が急速に低下中です。米国・イスラエルは空爆優位を維持しつつ、さらなる石油施設攻撃や代理勢力(ヒズボラなど)への圧力を強める可能性が高い一方、イランはホルムズ海峡封鎖やヒズボラを通じた「水平エスカレーション」で耐え凌ぐ戦略を取っています。
主なシナリオ(Guardianの4パターンに基づく):
1.急速な体制崩壊・移行(可能性低):イラン軍・IRGCが降伏し、亡命王子レザ・パフラヴィ主導の暫定政権が核・ミサイル放棄で合意。トランプ氏が望む「イラン国民の蜂起」が起きればこれに近いが、歴史的に爆撃による民主化は稀。
2.マドゥロ型妥協(中程度の可能性):新指導者が核・ミサイル制限と引き換えに体制存続を認め、米国企業に石油権益を提供。トランプ氏が「協力する新指導者なら受け入れる」と示唆しており、最も現実的な「停戦ルート」。
3.体制耐久・地下化(最も可能性高):現体制が耐え抜き、残存ミサイルで抵抗。核プログラムをさらに地下化し「北朝鮮型」孤立体制へ移行する恐れあり。
4.内戦・混乱(可能性ありだが低):IRGC離反や少数民族(クルド・アゼルバイジャン・バルーチ)分離運動が拡大し、核物質流出リスクが生じる最悪ケース。
長期的な影響
●核プログラム:2025年の前回攻撃に続き、今回も大幅後退(数年遅れ)。ただし完全破壊は難しく、秘密開発リスク残る。
●地域・世界:ホルムズ封鎖が続けば日本を含むアジアの燃料危機が深刻化。ロシア・中国はイラン支援を表明するも直接介入は控え、西方同盟に亀裂が入る可能性(Al Jazeera分析)。
●日本への影響:原油高・供給不安がガソリン・電気代に直撃。航路変更で物流遅延も。
結論
現時点の軍事バランスから、完全な米イスラエル勝利でイランが大幅譲歩するか、短期停戦へ向かう公算が大きいですが、トランプ氏の「出口戦略」の曖昧さとイランの「ホルムズカード」で予断を許しません。過去のパターン(2024・2025年の限定交換)から、全面戦争が数ヶ月超長期化する可能性は低いものの、代理戦争や偶発エスカレーションは継続リスクです。
状況は1日単位で変わります。BBC、Al Jazeera、ISW(Institute for the Study of War)などの信頼できる複数ソースで最新情報を確認してください。平和的解決が最善であることを願います。